【コロナ禍】日本語学校の経営は大丈夫なのか?
コロナにより日本語学校の経営が危ういという書き込み、ニュースをよく見かけます。
実際はどうでしょうか。
各学校様で置かれている状況は異なるかと思いますが、
【現役の日本語教師としての見解】をお話しさせていただきます。
コロナ禍における日本語学校の経営に関して
日本語学校の経営が危ういと言われている大きな理由は、2020年4月生が入国せず、その分の学費が入ってこないということだと思います。
実際の日本語学校の1年の学費は一体どれくらいがご存知ですか?
都内ですと、だいたい70万円〜80万円前後です。
加えて寮費も収入源としている学校さんもあるかもしれませんね。
この4月生の学費が入ってこないのは大打撃となりそうです。
(20人入国しなければ、約1400万円の損失です)
(100人入国しなければ、約7000万円の損失です)
さて実際の日本語学校の現状はどうでしょうか。
ここで4月生の入国の流れをお話しします。
・4月生の入国の流れ
・11月前後に申請した4月生の結果は、通常2月末に在留資格交付認定が下りる。
・許可が下りた学生は日本語学校の入学金、学費を支払う。
・入学許可証と在留資格認定書を日本から学生、もしくは現地の代理店に送付
・現地の大使館にてビザ申請(最近ではここで外務省面接も行う)
・大使館でビザを取得。
・飛行機のチケットを予約。
※今回は飛行機が飛んでいない、入国・出国制限があり、
日本に入国できなかったというパターンが多いと思います。
・私が言いたいこと
飛行機は飛ばず、留学生は入国していないが、
学費自体は振り込まれてしまっているケースも多いということです。
ですから、4月、5月で急に経営が不振になる、不振になったというのは、そもそもの経営が厳しかった可能性があると私は考えています。
ただしこの学費は、学生が入国を諦めれば返さざるを得ないものとなってしまいます。
また、どちらにしても定員が100名前後の学校様、今年開校の新規校様にとってはダメージは大きいです。
日本語学校の主な収入は学生からの学費なので、収入が0となります。
しかし雇用している教員への給与の支払いは続けて行かなければなりません。
また、このコロナ期間で
オンライン教育を行い、母国にいる留学生と関係を続けられている日本語学校は強い
と思います。
キャンセルも出ないですし、入国制限がなくなればきっと入国してきます。
オンラインによる授業も通常の授業単位と認めると入管からも文書があります。
コロナ下でもオンラインでの日本語教育を続けている学校が生き残っていくと予想しています。
最後に、、、
7月に入りまして、2020年10月生の申請が始まっています。
ここで申請許可が下りる留学生がどれくらいいるのかが気になります。
許可が出てもコロナが続けば10月生も入国ができません。
10月までに、通常授業と同レベルのオンライン授業カリキュラムの作成、オンライン授業スキルの向上が求められますね。
コロナの状況で募集活動に苦戦している学校も多いはずです。
この10月生で学生を獲得できない、在籍学生が元々少ない、となると、
年末に向けて経営がさらに苦しくなると予想しています。
このコロナ期で今後重要になってくるのは、
・オンライン授業の実施の有無
・オンライン授業のスキル、カリキュラム作成スキル
ですね。
私もオンライン授業は行なっていますが、
・学生にとってわかりやすい!
・対面授業に劣らない!
良い方法を模索し続けたいものですね。
また何か現役日本語教師として感じたことがあればお話しさせていただきます。
誰かに有益となれば嬉しいです。
めがね先生